あの日のことばを探し続ける

あの日こころを動かした、拾ったきりの思い出、忘れられない誰かのことば、感じたままに、綴ります。

東京って、効率の悪い街なんだろうか (1/2)

1月24日月曜日、東京に雪が降った。

子供たちは校庭に出て本気の雪合戦をして、大人たちは帰れなくなると分かったまま無駄に会社に行って無駄な仕事してたら、
結局帰宅困難になるという恒例行事。

たった数センチ積もるだけで交通網がマヒし、ニュースで騒ぎ、大混乱に陥る東京民を横目に、
田舎民がそれをバカにするという恒例行事。

センター試験の日は雪が降る”と言われ続け、
現役時代に言われた通り雪が降り、浪人時代にも大雪で雪まみれになり、天気にまでいじめられるという人生の恒例行事。

そんな季節が、無事に今年も終了した。

ホワイトクリスマスやホワイトバレンタインがあるんだから、ホワイトセンター試験があってもいいのではないだろうか。
幸いにも僕の人生で、前者2つにおいて彼女がいた思い出は記憶の限り、無い。
雪は残酷だ。ぜんぶ雪のせいだ。


そんな、1,000万人の足を日々めまぐるしく運び続ける交通網を持ち、壮大な数の物流網を保持し、生活インフラからリテールまでを完備し人間のあらゆる需要を大きく受け止める街、東京。
この包容力でキラキラ女子たちから羨望の眼差しを受け続け、日本一のイケメン都市ての座を守り続ける街、東京。

この街に住み始めてから、まもなく3年が経とうとしている。
ようやく地下鉄の路線図も頭に入りはじめ、あの憎きJRだけにお世話になることもなくなった。

本当に、この街は便利だ。
交通網は抜群に発達し、バスはサボらず運行し、時刻通りに電車が動き、夜0時を過ぎても帰宅難民になることはない。
世界中の食が集まるほどレストランが豊富で、好きな時においしいものを食べれる。

どこにでもあるコンビニは24時間開き続け、飢え死にすることもない。
荷物もきちんと指定場所まで指定時間通りに安全に運ばれる。
銃の持ち出しが禁止されているので、街中でいきなり撃たれることもない。

横断歩道の真ん中に地雷が埋まってるなんてこともない。

ちょっと人が多いことと、ちょっと満員電車がつらいことと、ちょっと英語が通じないことを我慢すれば、
これ以上の便利さをもたらしてくれる都市は無い。


なんと素晴らしい街なんだろう。なんと住みやすい街なんだろう。
僕はもうきっと、この街の魅力から離れようとすることはないだろう。


きっと。いや、たぶん。