あの日のことばを探し続ける

あの日こころを動かした、拾ったきりの思い出、忘れられない誰かのことば、感じたままに、綴ります。

迷ったら左、ではなく、時間がかかるほうを選べ (2/2)

クリスマスイヴの夜10時にくだらない文章を投稿するなという声が聞こえて止まないが、
何を隠そう、これは予約投稿だ。何も心配はいらない。

予約投稿という優れたテクノロジーによって、僕はブログも気にせずクリスマスイブの夜を優雅に過ごす権利が晴れて与えられることとなった。

しかしおおよその場合、この世の中で与えられるたいていの権利は、それを有していても、行使することができない。
憲法二十何条だかの最低限度の生活を営む権利もまた同じである。

権利とは、与えられた誰もが平等になると錯覚させるために強力な権益を持つ支配者によって振り下ろされた、
庶民の格差の溝を深めるためのもっとも平和な人工兵器である。


そうそう。人生の選択の話だった。
僕はというと、このような感じで人生の岐路で意思決定を行ってきた。

なんで中学受験したの?→親にやらされたから
なんでその大学に行ったの?→たまたま受かったから
なんで就職したの?→みんなしてたから

自主性が何もない。
行動の全てを責任転嫁するように、なんとかしながら生きてきた。
これが日本の未来を担うTK大生の姿。これだから日本のGDPが伸び悩むんだ。


気づいたら、大人になっていた。
そうして出来た大人がこのあり様なので、せめて今の若い世代にはもっと自主性をもって、
という難しい言葉を使うとみんなすぐに飽きてスマホ取り出してぷよぷよとかやりだすので、
せめて今の若い世代にはもっと自分の意思に従って生きてほしいと思っている。

個性を出さなければ、似た個性を持つ人が4人以上集まるとそいつらは社会から抹消されると言われている。

みんなもっと、人生を選ぼう。
自分の善意に従って、大きくうなずいて歩む道を決めよう。

でもそれが、難しかったりする。


おすすめの意思決定基準は、サイコロでもじゃんけんでも、センター試験で活躍する1-4の番号の振られた良く当たる鉛筆を転がすことでもない。
ただ、「難しい方を選ぶこと」だけだ。

理系から文系に行くことはできそうだけど、文系から理系に行くのは拒否反応がすさまじい。
まず、女子がいない。以上。

スペシャリストがジェネラリストになることはできそうだけど、ジェネラリストがスペシャリストになるにはゼロから勉強を始めなくてはいけない。
彼らジェネラリストはプログラミングで機械学習ができることは知っていても、
パソコン画面にHello Worldと表示させることすらできなかったりする。


習得に時間がかかるほうを、先に選ぶ。
大きな石を先に埋めていき、余った隙間に小さな石を忍ばせる。
それが人生の定石だと、賢者たちが言っていた。

みんな是非、人生のあっという間な時間を最大効率で動かし、
充実したライフスタイルを叶えて欲しい。


しかしそれには何より、心の安定を保つことがいちばんだ。
よって12月24日の今夜。僕はさっさと早めに寝ることにする。


おやすみ世界。