あの日のことばを探し続ける

あの日こころを動かした、拾ったきりの思い出、忘れられない誰かのことば、感じたままに、綴ります。

退職しました

ブログというツールがここまで浸透し、みんなが書きたいことを自由に書くようになり、情報価値がこれほどまでに低下してしまったインターネットの世界。

特にインフルエンサーでも芸能人でもない、どこで何してるのかも知らない他人がどう近況を報告しようが、そんなものはどうだっていいとお思いでしょう。

まさしくその通りで、どこぞのアイドルちゃんが「みんなお疲れ!」とつぶやくだけで6,000いいねがつくのに、なんだか批判ばかりして頭の固そうな男が「起業に必要なこと」とかちょっと有益そうなことつぶやいても見事にスルーされる世界。

「何を言っているか」ではなく、「誰が言ったのか」が、現実社会では大切です。

そんなこのブログ世界では、「退職しました」エントリーもまた巷に溢れるほど登場している。
働き方改革も相まって、起業ブームも相まって、会社を辞めることがかっこいいみたいな風潮から退職者がどんどん増えているのか。
単純に飽きただけか。

それでいい。
やりたいことを好きなようにやって、自由に生きていくことがきっと幸せなんだから。


そうして、僕もさきほど、会社をやめました。

どこの誰かもわからない個人の「退職しました」なんてどうでもいいと思う。
そんなの知りたいやつなんて、転職希望者を探しているリクルートとかマイナビのヘッドハンターとか、人材不足で悩んでいる経営者だけだ。

僕らは半径5メートルにいる人たちの動向と、およそデキるビジネスマンぶってあらゆるメディアを駆使して手に入れる世界の経済・テクノロジー・政治情勢のニュースだけで情報はじゅうぶんなんだ。

退職とか転職とか、起業とかは人生の一大事として、さぞかし自分の中では超速報なみのニュースとして言いたくなるだろうが、半径20メートル先の人からしたらきっとどうでもいい。
それくらい、自分という存在はちっぽけで、何にもない存在だ。

だからこそ、やりたいように自由に生きればいい。
誰かの目を気にしたところで、誰も自分のことなど気にしていない。


僕もきっと、転職してもこのまま何も変わらずに、今と同じようなコンプレックスと今と同じような価値観を抱えたまま、数年は生きていくことになるんだろう。

ちょっとだけ優越するステータスとちょっとだけ平均より高い年収を捨てて、一気に人生をダウンラウンドさせることになるが、
実際に友達からは、「お前、転職するたびに安定性と年収落ちてない?」とか言われたが、
その選択に価値があったかどうかを決めるのは、他人ではなく、紛れもなく自分だ。

ビジネスの世界では商品の価値は顧客が決めるように、人生の世界では生き方の価値は本人が決めるんだ。

僕は今まで通り、好きなことを目指して好きな人と過ごして、ウイスキー片手に笑って泣いて季節を感じて過ごせるのならば、それでいい。
やりたいことは、まだまだたくさんある。

安定したレールにのって、大企業の安定感に住み着いて、それなりの年収に満足してきた僕にとっては大きなレベルダウンとなるが、まぁきっと、なんとかなるでしょう。

とある都内のマンションの一角から、がんばってExitを目指します。


そんなちっぽけな僕ですが、最後にこれだけは、どうしてもみんなに伝えたい。


転職すると

  • 最終出社日に向けて仕事が引き継がれるから、最後のほうは暇になって給料泥棒状態
  • 親しかった人と別れを惜しんだり飲み会開いてくれたりして、しんみりする
  • 本当に親しくなった人とは関係が途切れないから、人間関係が広がる
  • 有休消化で1ヶ月弱休めるというオトナの夏休みがついてくる
  • わりと退職金がもらえる


転職って、最高だぜ。